こんにちは、鎌田真理です。先日‶Mocktail & Low-ABV Cocktail Book″がリリースされました。
Mocktail(モクテル)はMock(真似る)+Cocktail(カクテル)の造語で、つまりノンアルコールカクテルのことを指します。そして、ローアルコールはアルコール度数の低いカクテルのことを指します。ローアルコールの具体的な度数は決まりはないのですが、ここではアルコール度数1%~10%以下としています。
最近のトレンドですが、低アルコール化が進んだことで、モクテルがブームなった。海外のトレンドが、日本でも紹介されるようになった。ステイホームが増え、外食、飲み会が減り、お酒を飲む機会が少なくなった代わりにモクテルを注目する人が増えた。日本でもノンアルコール専門店ができた。という背景があるのではと思います。
バーテンダーとしては、お酒を飲む機会が減るのは残念ですが、今までバーに縁がなかった方を取り組むことができるいい機会だと思っています。この本は、その背景にぴったりの内容となっているのです。バーテンダーたちが各々提案したレシピは、120種を超えたボリューム。お酒を飲めない方にも、お酒が弱い方にも楽しんでいただける一冊。フードとのペアリングの紹介もしています。
レシピの紹介では、組み合わせのポイント(材料の相性、組み立て方、着想を得たものなどについて)を記載しています。私はノンアルコールの組み合わせの全体的なポイントとして、フレーバーを組み合わせる。アルコールが入っているカクテルのボリュームや複雑な味わいがあるレシピが私の目指すモクテルです。
お酒が入っていないのに、入っているような気分になれるようなモクテル。ということなのですが、異素材のフレーバー、フルーツ+ハーブOrスパイスという組み合わせが好きです。ハーブやスパイスには、何か立体的な味わいを表現しやすいからです。そして、フルーツの後ろに存在を置くことで、フルーツを引き立てつつリッチにするイメージです。
たくさんのお客様に楽しんでいただけるようなカクテルをつくりたいという思いの結果、シンプルなレシピが多いのではないかと思います。そこで、モクテルに工夫した点はフレーバー。ハーブを使用して香りと味わいを重ねシンプルなレシピでもボリューム感が楽しめるモクテル。ローアルコールのレシピではアルコールカクテルを弱くする作り方ではなく、ゼロプルーフにアルコールを足すレシピ創作。アルコールを入れなくても完成しているのだから、それにアルコールを少量足しても完成度が低くなることはない。
この本をきっかけに、皆さんの参考になれば幸いです。他のバーテンダー達のレシピも載っていて、それぞれ考え方が違うと思うのでいろんなパターンを見ることができると思います。
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