こんにちは。カママリナカマリです。KamamariNakamariのプロフィールはこちら。
最近モクテルの取材を受けることが多くなりました。その度にモクテルの定義を聞かれます。Mocktailは造語。Mock cocktails の略で、Mock(真似る)+Cocktail(カクテル)から始まったとされています。お酒のカクテルを真似てるということで、お酒の入っていないカクテル、つまりノンアルコールカクテルのことを一般的に指しています。
いつからその言葉ができたのか不明ですが、私がまだ、バーテンダー見習いの時期にNYのバーに行った時のことです。それが1990年代、バーのメニューにはすでにMocktailが載っていたのを覚えています。その後帰国し、バーのメニューにあるシャーリーテンプル(ジンジャーエールとグレナデンシロップ)をモクテルとしてリストにの載せましょうよ。と上司に言ってメニューに載せた記憶がありますから、1990年代前にはモクテルの言葉は生まれていたのかもしれませんね。当時は私が単純にMocktailって言いたかった、まるでNYの最新の情報を知っていますか?という風な具合でした。ただ、お客様はメニューにモクテルと記載してもなかなか普及しませんでしたね。モクテルちょーだいと海外のお客様に言われることはありましたが、それは15年くらい前ですかね。もっぱらヴァージンピナコラーダとか、ヴァージンブラッディ・マリーとかモクテルという言葉より、ヴァージンという言葉の方が聞いていたかもしれません。ちなみに、ヴァージンとはお酒抜きという意味です。
私の考える最近のモクテルブームですが、低アルコール化が進んだことで、モクテルがブームになった。海外のトレンドが日本でも紹介されるようになった。ステイホームが増え、外食、飲み会が減り、お酒を飲む機会が少なくなった代わりにモクテルを注目する人が増えた。日本でもノンアルコール専門店ができた。という背景があるのではと思います。
バーテンダーとしては、お酒を飲む機会が減るのは残念ですが、今までバーに縁がなかった方を取り組むことができるいい機会だと思っています。また、個人的にはお酒が飲めないので、モクテルへの執着心と愛着があります。20年以上、世界中のモクテルを飲み続けています。どこのバーに言ってもモクテルを飲んでおりますので、バーテンダー仲間の中では私=モクテルになっていると思います。モクテルコンペティションで優勝した実績も関係しているかもしれませんが。。ですので、モクテルブームに関しては『やっと来たか』という気持ちです。2019年の終わりくらいから、飲食の専門書以外のメディアから取材が増えたのでいよいよという気持ちです。また、モクテルのノンアルコールカクテルという特性を活かし、若い世代にもいい教育ができると考え、自宅で作れるモクテルを考案し始めました。
では、私の考えるモクテルの定期ですが、『カクテルに負けないモクテル』が前提にあり、アルコールが入っているカクテルのボリュームや複雑な味わいがあるレシピが私の目指すモクテルです。お酒が入っていないのに、入っているような気分になれるようなモクテルなど。
私のカクテルレシピは、シンプルで且つ深みがあるのが特徴です。たくさんのお客様に楽しんでいただけるようなカクテルをつくりたいという思いの結果、シンプルなレシピが多いのではないかと思います。そこで、モクテルに工夫した点はフレーバー。ハーブを使用して香りと味わいを重ねシンプルなレシピでもボリューム感が楽しめるモクテル。
ちなみに、私自身はバーで飲むモクテルはロングを好みます。ショートカクテルは短い時間で飲むものが多いので、いくらノンアルコールとは言え、5杯も6杯も飲めませんから。という背景があるので、モクテルのメニュー構成はロングが多いです。
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