飲料トレンド特別レポート イングリッシュジン by ホテレス

こんにちは鎌田真理です。先日配信・発行されたホテレスにて取り上げられております、記事についてお話したいと思います。流行はいつもイギリスからやって来る?という切り口ですが、実際に流行りそうなものに対してテイスティングしてディスカッションしてみよう!という企画でした。

 ちなみに、場所は英国大使館。久しぶりに伺いました。以前こちらでイングリッシュジンのカクテルコンペティション(ビーフィーターインターナショナルコンペティション)を行っていたのです。そのコンペの選手で出場した以来ですよ。

British Embassy
素敵なお部屋

今回のテーマはイングリッシュジン。ジンと言えばイギリスです。流行というより定番とういう立ち位置にいるイングリッシュジン、その中でも新たにクラフトジンというものが多数出てきています。日本においても既にトレンドはきており、数年前から国産クラフトジンがたくさん作れているので、ジンが身近になってきた方もいるのではないでしょうか?

早速ですが、今回テイスティングした4種を私の個人的な感想を加えて紹介していきます。

Brighton Gin Pavilion Strength

Brighton Spirits Company
Brighton Gin Pavilion Strength


Brighton Gin Pavilion Strength  ブライトンジンパヴィリオンストレングス
ボタニカル:有機小麦、地元産のコリアンダー、ジュニパー、アンジェリカルート、オレンジとライムの皮、アザミの種
テイスティングノート:オレンジのような丸みのある柑橘香。
おすすめの飲み方:ネグローニなら、アペロールのようなオレンジフレーバーが強いビターリキュールがおすすめ。ジントニックなら、フルーツはライムではなく、オレンジ。あとは、アペロールスプリッツアー風で、ブライトン、アペロール、トニック、オレンジピールというのも美味しそうかと。
ペアリングフード:マリネ料理


Mermaid Gin

Isle of Wight Distillery
Mermaid Gin

Marmaid Gin マーメイドジン
ボタニカル:ロックサンファイア、レモンゼスト、グレインオブパラダイス、エルダーフラワー、ボアディケアホップ、コリアンダー、ジュニパー、オリスルート、アンゼリカルート、リコリスルート
テイスティングノート:繊細な複雑性。シトラス香よりハーブ香が際立ったイメージ。浜のフレーバー、塩味を感じることができる。
おすすめの飲み方:ジントニックなら、胡瓜やシソの葉が相性良さそう。オリジナルカクテルつくるなら、副材料に緑茶を入れて炭酸を満たし、酢橘を搾って、紫蘇を飾るカクテル。が美味しそう。
ペアリングフード:和食料理

Hayman’s Old Tom Gin

Hayman’s of London
Hayman’s old tom gin

Hayman’s Old Tom Gin ヘイマンズオールドトムジン
ボタニカル:ジュニパーベリー、コリアンダー、ナツメグ、シナモン、オレンジの皮、アンジェリカの根、オリスの根、カッシアの樹皮、カンゾウ、レモンの皮
テイスティングノート:全体的にしなやかに優しいフレーバー。いつも使用しているので、馴染み深いです。
おすすめの飲み方:トムコリンズ、フレンチ75
ペアリングフード:油を使用したものに、ビネガーを添えたフィッシュアンドチップスが相良よさそう。

Cotswolds Dry Gin

The Cotswolds Distillery
Cotswolds

Cotswolds Dry Gin コッツウォルズドライジン
ボタニカル:ジュニパー、アンジェリカルート、コリアンダーシード、ライムピール、ピンクグレープフルーツピール、カルダモンシード、ブラックペッパーコーン、ラベンダー、ベイリーフ
テイスティングノート:とても個性的なフレーバー。ボタニカルそれぞれの香りが全面的に出てくる。ラベンダーやスミレなど紫色の花のフレーバーも感じ取れる。
おすすめの飲み方:ジンをふんだんに使用したマティーニ。もしくは、パフェタムール、卵白、レモンのショートカクテル。ふわふわのテクスチャーでも、個性的なジンならしっかりと味わいがでしょうなので。
ペアリングフード:スパイスを使用したお料理全般など


今回は4種のジンの紹介でしたが、数えきれないほどのクラフトジンがあるので、召し上がれる機会があればぜひ試してみてください。

HOTERESオンラインはこちら。

Distillery Shakotan Blue 積丹ジン

distillery Shakotan blue

こんにちは。カママリナカマリです。北海道積丹にあるGINの蒸留所に行ってきました。
2016年に積丹に行ったときに、きれいな積丹ブルーの写真をフェイスブックに投降した時の話なのですが、友人バーテンダー(ごめんなさい。勝手に友人にさせていただいちゃいます。)から、コメントが「先月行った!ネズいっぱいはえてるYo!崖っぷちにミヤマビャクシンがニョキニョキしてるのですYo」と。もうその前からジン蒸留所の仕掛けが始まっていたのかと改めて思う。その友人バーテンダーが監修しているのです。そして、2020年その彼が【Distillery Shakotan Blue】に関するブログを投稿しており、遂に出来上がったと。今後は宿泊施設や、ボタニカルツアー体験など楽しそうな蒸留所になるそう。

っていうか、「私が北海道に行く!」ということで、一般公開&見学を受け入れているのか不明であったが、さっそく友人バーテンダーに連絡。前日に先方へお願いし飛び込みアポイント獲得。

2016年訪れた際の写真
2016年訪れた際の写真
2016年訪れた際の写真

場所は積丹の【岬の湯しゃこたん】と同じ敷地にあり、きれいな建物。見学は快く受け入れてくれた岩井代表自らが案内してくれた。

LA CAVE de Kuheiji|九平次公式ショップ

積丹の街を活性化する目的があることが背景であることも理由だと思うが、ローカルボタニカルが存分に使用されているジンが作られている。よだれものです。国内のジン蒸留所は私自身は6か所目(結構行ってるなあ)。他と比べても聞いたことがないボタニカルだらけでした。ただの勉強不足なのかもしれませんが。

ボタニカル のサンプル

 積丹のアカエゾマツ新芽、ヤロウ、カワラマツバ、タイム、ハッカ、フェンネル、ワームウッド、黒文字、津別のミヤマビャクシン、富良野のホップ、北海道のキタコブシ、ヤチヤナギなど。建物に入ってまず目につくところにあったのが、上記のボタニカルごとの蒸留スピリッツがたくさん!

ボタニカル ごとのスピリッツ

 減圧蒸留機で蒸留されたボタニカルごとのスピリッツをそれぞれテイスティングさせていただく。アカエゾマツ、ホップ、エゾミカン、エゾヤマモモ、キタコブシ、黒文字。ベースとなるコアスピリッツにそれぞれのボタニカル単体スピリッツを加えていくイメージでブレンドされたそう。とても印象に残っているのはアカエゾマツで、なんとも爽やかなフレーバー。これ単体でも立派なジンのフレーバーだった。私にとっては懐かしいフレーバー、実家が植木屋なのですが、五葉松の新芽がまさにその香りに似ていた。仕上がった完成系もいただいたが、本当に北海道、積丹、その土地をフレーバーで表現されていたGINであった。もちろん、美味しい😋

それぞれをテイスティング

初回のGINは「KIBOU」残念ながら、初回分はすでに完売。

ボトルもラベルも可愛い。ラベルは手貼り。
減圧蒸留機
ピカピカ!

 積丹GINのためのボタニカルガイド。ルートマップ。地域ごとに自生されているボタニカルのマップ。

ボタニカル チョコレート!美しい。そして美味しい!そしてボタニカル の特徴をとらえることができる!

ボタニカル チョコレート
美しい
ボタニカルごとのフレーバー

 こちらでは、ハイキングしながらのボタニカル ツアーの企画もあるそうです。私の趣味の一つが登山。間違いなく再訪させていただきたいと思います。

山で飲むイメージ(ケトル)のボトル。今度登山するときのお供にします。

 地域の活性化からできた、ローカルボタニカルを使用したジンの蒸溜所。ジンを作るだけではなく、ボタニカル マップやボタニカル チョコレートを作ったり、とても素敵なところでした。もともと積丹ブルーが有名な地域ですが、更に人気の場所となりそうです。北海道に行く時は積丹まで訪れることをおススメします。

積丹スピリットの公式サイト↓

https://shakotan-spirit.co.jp/top.html