40種類のカクテル&10種類のモクテルレシピを収録『おうちでつくれる かんたんスパイスカクテル』 4/14発売

こんにちは、鎌田真理です。株式会社パイ インターナショナルから2022年4月14日(木)に書籍『おうちでつくれる かんたんスパイスカクテル』が刊行いたしました。こちらはスパイスにフォーカスしたレシピ本です。私自身もそうですが、お料理にスパイスを使用する際、使い切るのに時間がかかります。テレビなどでもスパイスを使用した料理に注目されているようで、よく見かけます。これだけスパイスが普及しているなら、スパイスを使用したドリンクも日常的に取り入れたいですよね。そこで役立つのがこちらのレシピ本なのです。著者は児島麻理子さん、バカルディで広報を担当後独立。オリオンビール広報室長を経て、Hanakoでの連載執筆などライターとしても活動されております。くぼあやこさんのイラストと共に楽しめます。なんかかっこいいグラスで写真を撮影してカクテルを並べるのもありですが、イラストにすることによって柔らかさが表現できるので、おうちで簡単にできそう!ってチャレンジしやすい雰囲気になっていてよいと思いました。こちらのレシピ本は4人のバーテンダーが考案しているのですが、そのうちの一人が私で私はモクテル10種を紹介させていただいております。

シナモンモスコミュール (Cinnamon Moscow Mule)

爽やかな中にシナモンの甘い香りが漂う、おやつなモスコミュール。
Cinnamon Moscow Mule
<材料>
シナモンパウダー 0.1g
ライム 1/4個
辛口ジンジャーエール 150ml
<作り方>
1. タンブラーにライムを絞り入れる
2. 氷を入れる
3. ジンジャーエールを満たす
4. シナモンパウダーをふる
5. 軽く混ぜる

こちらは、パウダーが液面に浮きやすくなるので、量の調節を行ってください。シナモンスティックでも代替え可。その際は細かく砕いたものを入れてください。

カルダモンモヒート (Cardamon Mojito)

スパイスの女王は存在感充分。爽やかなモヒートが更に香り高い爽やかなフレーバーに
Cardamon Mojito
<材料>
グリーンカルダモン 3個
ライム 1/4個
ミント 0.5g
シロップ 5ml
炭酸 150ml

<作り方>
1. グリーンカルダモンをしっかりと潰す
2. 潰したグリーンカルダモンをグラスに移す
3. ライムを入れて、潰す
4. シロップ、ミントを加えて軽く潰す
5. 氷を加える
6. 炭酸を満たす
7. 軽く混ぜる

 モヒートは色んなスパイスと相性がいいので、カルダモン以外にもコリアンダーシード、フェンネルシードなどがおすすめ

シーズンドココア(Seasoned Cocoa)

スパイスたちとココアの相性は抜群。ココアのチャイ版みたいな感じです。
Seasoned Cocoa
<材料>
ホットココア 200ml
シナモン 0.2g
ナツメグ 0.1g
クローブ 0.1g
オールスパイス 0.1g

<作り方>
1. マグカップにスパイスたちを入れる
2. ホットココアを注ぐ
3. よく混ぜる

生姜があればほんの少し、生姜ジュースを絞り入れるとより複雑な味わいに変化します。ベースをココアではなく、チョコレートでも◎。お酒を入れるならラムが良い◎。

ペッパリーメアリー(Peppery Mary)

セイボリーなモクテル。まるでスープのようなトマトジュース。食事との相性が抜群です
Peppery Mary
<材料>
トマトジュース 200ml
チリペッパーパウダー 0.2g
ブラックペッパー 3粒
パプリカパウダー 0.3g
バルサミコ酢 5ml
塩 一つまみ

<作り方>
1. グラスに材料を全て入れて、よく混ぜる
2. 氷を入れる

お好みでセロリスティックをさしたりすれば、本格的なヴァージンメアリーです。

オリエンタルアップル (Oriental Apple)

五香粉のシノワフレーバーとリンゴの相性は非常に良い。複雑なフレーバーが重なり、リッチーな味わいに。
Oriental Apple
<材料> 
五香粉 0.3g 
林檎ジュース 150ml
レモン 5ml
シロップ 5ml

<作り方>
1. 材料を全て混ぜる(ボールなどに入れて。)
2. 濾しながら、氷の入ったグラスに注ぐ
3. スターアニスを飾る

 五香粉は汎用性のあるスパイスで、いろいろな飲み物に加えると新しい発見があります。

スパイシーフィズ (Spicy Fizz)

名の通り、スパイス感いっぱいなフィズ。爽快感とパワフル感をお楽しみいただけます
Spicy Fizz
<材料>
コリアンダーシード 20粒
グリーンカルダモン 6粒
ピンクペッパー 20粒
レモンジュース 20ml
シロップ 15ml
炭酸 150ml

<作り方>
1. すり鉢にスパイス三種を入れて、潰す
2. レモンジュースとシロップを注ぎ、混ぜる
3. 濾しながら、氷を入れたグラスに注ぐ
4. 炭酸を満たす
5. 軽く混ぜ、レモンを飾る

すり鉢の中でジュースやシロップにスパイスのフレーバーをつけるイメージです。

ジッピーワイン(Zippy Wine)

まるでプラムワインを飲んでいるような味わい。
Zippy Wine
<材料>
シナモンパウダー 0.1g
クローブ 0.5g(7粒)
スターアニス 2個
ブラックペッパー 0.5g(12粒)
クランベリージュース 200ml

<作り方>
1. ボールなどの容器に材料を全て入れる
2. 二時間くらい置いて、濾してグラスに注ぐ

二時間置くかは、スパイスの漬け込み具合をみてお好みで調節をしてください

フェンネルシードオレンジ(Fennel Seed Orange)

フェンネルシードが放つフレーバー(エストラゴール)はまるでアルコール感を感じることができます。
Fennel Seed Orange
<材料>
フェンネル 10粒
オレンジジュース 90ml
自家製柑橘シロップ 1tsp ※【オレオサッカラムシロップの作り方】を参考にしてください。
ジンジャーエール 60ml

<作り方>
1. フェンネルシードをすり鉢に入れ、潰す。
2. オレンジジュースを加えて20分ほど置く。
3. フェンネルの香りがついたオレンジジュースを、濾しながら氷の入ったグラスに注ぐ。
4. シロップを加えて、ジンジャーエールで満たし、軽く混ぜる。
5. オレンジピールを飾る。

大人なオレンジスカッシュです。

※【オレオサッカラムシロップ風の作り方】
オレオサッカラムシロップ風の作り方です。オレオoleo はラテン語で油。サッカラムssacharum はサトウキビの意味で、柑橘の皮の油を砂糖に染み込ませて、砂糖を溶かしたシロップのことを言います。ずっと昔からある方法で火を使用しないので、簡単です。そして何と言っても香りが深くて美味しいのです。今回“風”にしているのは、表皮だけを使用していないので、“風”とさせていただきます。

<材料>
オレンジの皮(実以外)一個
お砂糖 100g

<作り方>
1. 実を食べた後の皮たちをタッパーへ入れる。本当は皮の白い部分や実は使用しないのですが、今回は実が少し残った部分も、アルベド(白い部分)も使用します。
2. オレンジ一個に対してお砂糖100gを覆い被せる
3. 蓋をして1日置く
4. 濾して出来上がり
5. 冷蔵で保管してください

皮の苦味なども含まれるので、ちょっとしたモクテルやカクテルの味わいもとても膨らみます。大体一週間くらいで使用してください。ただ、ウォッカ などのアルコールをティースプーン一杯分を入れると2、3週間は日持ちします。そうするとアルコールゼロではなくなりますが。。。

タンジィ&ホージィ(Tangy&Hoji)

スターアニスの独特のスパイス感とほうじ茶の香ばしさを同時に味わえるモクテル。オレンジピールの柑橘フレーバーとトニックの苦みが重なることによって、リッチで深みのある味わい。
Tangy&Hoji
<材料>
自家製スターアニスほうじ茶シロップ 10ml ※【ほうじ茶とスターアニスのシロップの作り方】を参考にしてください
生姜ジュース 少々
トニックウォーター 150ml
オレンジピール 1個
スターアニス 1個

<作り方>
1. 氷の入ったグラスにシロップと生姜ジュースを注ぐ。
2. トニックウォーターを満たす
3. オレンジピールとスターアニスを飾る。

スパイスとお茶の組み合わせは無限大。ご自宅にある様々なお茶を使用して、アレンジしてみてください

※【ほうじ茶とスターアニスのシロップの作り方】

<材料>
お砂糖 50g
スターアニス 5個
ほうじ茶パウダー 2tsp
お水 50g

<作り方>
1. 鍋にお砂糖を入れる。
2. スターアニスを入れる。
3. ほうじ茶パウダーを入れる。
4. お水を入れる。
5. 弱火にかける。
6. 溶けるまで混ぜる。
7. 溶けたら、濾して出来上がり。

今回使用したほうじ茶パウダーはスーパーに売っているもので手に入れやすいし、パウダー状なので使い勝手がいい。お茶をお湯などでお茶を出すより、パウダーを使用したほうが水っぽく(味が薄まらない)ならないのです。なりより慣れない方には味が一定で作成できるので、安定します。ほうじ茶だけのシロップもいいですが、スパイスと組み合わせてシロップを作ることによって、複雑な味わいになります。これが結果、美味しいモクテルやカクテルを仕上げることになるのです。スターアニス以外にもシナモン、オールスパイス、生姜などもおすすです。シロップを作るときはお水:砂糖=1:1が失敗しにくい分量です。試してみてください。

オールスパイス&チャービル (Allspice & Chervil)

チャービルならではの柔らかいハーブ感を楽しむことができるモクテル。さっぱりした味わいで終わらず、オールスパイスによる奥行きを楽しめます。
Allspice & Chervil
<材料>
オールスパイス ひとつまみ
チャービル 2本
レモンジュース 10ml
シロップ 10ml
炭酸 130ml

<作り方>
1. チャービルをすり鉢に入れ、潰す。
2. レモンジュース、シロップ、オールスパイスパウダーを加えて、混ぜる。
3. 氷の入ったグラスに、濾しながら注ぐ。
4. ソーダを満たし、混ぜる。
5. レモンスライスとチャービルを飾る。


オールスパイスって、ハンバーグなどのお肉料理に使用することが多いと思いますが、モクテルにもいいアクセントとして効果を出します。ハーブを使用したレシピにスパイスをプラスすると言うテクニック使えますよ。ぜひ試してみてください。

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上記のように一般的にスーパーで売られているもので、0.1g=約2-3ふりでした。

0.1gまで測れない場合は、それを目安にしていただければと思います。

モクテル10種以外にも、テーマごとにカクテルが紹介されているので、是非みなさん読んでいただいて、おうちでスパイスカクテル&モクテルを楽しんでいただきたいと思います。

Bar Times の記事はこちら

おうちでつくれる かんたんスパイスカクテル

誰でも作れる!下戸バーテンダーの【プロが教える】 おうちでつくるモクテルを紹介。フェンネルシードオレンジ編

こんにちは。カママリナカマリです。KamamariNakamariのプロフィールはこちら。

変わり種でフェンネルシードを出してみました。スパイスは日持ちもするし、料理にも使用できるので大活躍します。時間をかける作り方ですが、手順は簡単。放置プレーで作成するモクテルです。

動画はこちら↓

<使用材料>
フェンネル 10粒
オレンジジュース 90ml
自家製柑橘シロップ 1tsp ※プロが教えるオレオサッカラムシロップの作り方を参考にしてください。
ジンジャーエール 適量
 <作り方>
フェンネルシードをすり鉢に入れ、潰す。オレンジジュースを加えて1.2時間置く。濾しながら氷の入ったグラスに注ぐ。シロップを加えて、ジンジャーエールで満たし、混ぜる。オレンジピールを飾る。
<味わい>
柑橘とフェンネルシードの余韻を楽しむことができるモクテル。フェンネルの味わいが薬草リキュールのような役割をはたし、オレンジジュースの隠れたフレーバーを引き出します。大人オレンジジュース。

すり鉢にフェンネルを入れる。
すり棒で潰す。
オレンジジュースを注ぐ。
馴染ませて数時間(1〜2時間)放置。
濾す。
フェンネルの香りがついたオレンジジュースを氷の入ったグラスに注ぐ。
自家製柑橘シロップを加えます。
混ぜる。
ジンジャーエールを注ぐ。
軽く混ぜる。
オレンジピール※(皮を曲げて皮の香りを振りかける。)
オレンジピール※はそのまま飾って、出来上がり。

タラゴンの時にもふれましたが、フェンネルはお酒のパスティスとかペルノとかの味わいを出す共通の成分(エストラゴール)があるのです。これが大人の雰囲気を作り出している原因です。他にもアニス、ローリエ、バジルにエストラゴールが含まれているので、ぜひアレンジもお試しください。

おまけのフェンネルの豆知識↓

オレンジピール/ツイストとは 
ここでは、下記の要領で解釈してください。
日本語にするとオレンジの皮/ひねるとなるのですが、カクテルにおいては皮を薄くそぎ(皮と実の間は苦いのでなるべくないほうがいいです。)、それを軽くひねって(ツイスト)表皮のオイル部分をカクテルの香りづけにすることを指します。そして、そのままグラスに入れて飾りにします。