Nikkei Digital / 日経新聞電子版

 こんにちは鎌田真理です。日経新聞電子版の取材をうけまして、ザ・ゼロプルーフ/モクテルに関してお話をさせていただきました。

ノンアルコール飲料『モクテル』味わい熟成、客層拡大

そもそもモクテルとは?
  モクテルMocktailは造語。Mock cocktails の略で、Mock(真似る)+Cocktail(カクテル)から始まったとされています。お酒のカクテルを真似てるということで、お酒の入っていないカクテル、つまりノンアルコールカクテルのことを一般的に指しています。
 実は私たちは開業時15年前からメニューには、10種類ほどモクテルを載せておりましたが、昨今の広がりで改めて『ザ・ゼロプルーフ』と打ち出し、20種類のゼロプルーフ/モクテルを提供しております。

現在人気の背景、どういう客層に受けているのか?
 私の考える最近のモクテルブームですが、低アルコール化が進んだことで、モクテルがブームなった。海外のトレンドが日本でも紹介されるようになった。ステイホームが増え、外食、飲み会が減り、お酒を飲む機会が少なくなった代わりにノンアルコールを注目する人が増えた。日本でもノンアルコール専門店ができた。という背景があるのではと思います。バーテンダーとしては、お酒を飲む機会が減るのは残念ですが、今までバーに縁がなかった方を取り組むことができるいい機会だと思っています。うけている客層だと、女性のお客様はもちろん、若い男性の方もよく召し上がると思います。メディアが取り上げてくださるようになってからは年配の方もチャレンジされるようになったと思います。

かつてからあったノンアルコールドリンクとの違いは?
 モクテルと言われるものは、アルコールが入っているカクテルのボリュームや複雑な味わいがあるレシピが多いように思います。お酒が入っていないのに、入っているような気分になれるようなモクテル。

どういうモクテル商品(レシピ)があるのか?
 ハーブ、スパイスなどを使用して香りと味わいを重ねシンプルなレシピでもボリューム感が楽しめるモクテル。

アルコール入りのカクテルとの違いはあるのか(アルコールを含んでいるいないとは別に)?
 モクテルでもお酒が入っていないのに、入っているような気分になれるようして工夫をしているので、さほど違いはないと思います。

モクテルを作る上での難しい点(レシピを考案する上での苦労話)?
 ただのソフトドリンク、ジュースで終わらせたくないことが前提にありまして、そのためにはアルコールで表現できる複雑なフレーバーや、口の中に残る余韻などを、アルコール以外でどう表現できるかが難しさでもあり、面白さでもあります。

モクテルと料理(ツマミ)とのマリアージュについてポイントは?
 A.共通のフレーバーを探す
 B.ソースを加えるイメージのモクテルを探す
 C.組み合わせて味をつくる

モクテルの流行り(トレンド)などあれば(味とか香りとか見た目とか・・・)?
 カクテルのトレンドってありがちですが、モクテル自体がトレンドでモクテルの流行りは聞いたことはありません。ただ、今後はモクテルのトレンドはカクテルのトレンド同様に広がりを見せるかと思います。

素人が家庭で作るとしたらコツは?
  酸味、苦味、甘味、辛味、鹹味(塩味)の五味の組み合わせを考えてから混ぜる。だいたい、2~3種の組み合わせで。酸味+甘味、酸味+鹹味など。

おうちモクテル

おうちで手軽に作れるモクテルを紹介させていただきました。
フェンネルシードオレンジ

<使用材料>
フェンネルシード    10粒
オレンジジュース    90ml
シロップ        1tsp 
ジンジャーエール    60ml
fennel seed orange

1. フェンネルシードをすり鉢に入れ、潰す。

2. オレンジジュースを注ぐ


3. シロップを加える

4. 7-8分ほど置く。


3. フェンネルの香りがついたオレンジジュースを、濾しながら氷の入ったグラスに注ぐ。


4. ジンジャーエールで満たし、軽く混ぜる。


5. オレンジピールを飾る。

フェンネルシードのフレーバーをオレンジジュースにつけるという事がこのモクテルの特徴です。ベースはオレンジスカッシュなのですが、炭酸の代わりにジンジャーエールを使用し、生姜フレーバーとフェンネルシードのフレーバーを重ねることによって、複雑な味わいを生み出しています。作り方もシェーカーなどの機材を使用する必要はありません。20分ほど詰め込むのもお好みで長くしたり、短くしたり調整してみてください。

今回はハヤリモノとして取り上げられたモクテルですが、更に普及して定番になるのを楽しみにしたいと思います。